霧向の街

kirimukai no machi

deeeeeeep


言の葉をひとつずつ拾い上げて、その真理を考察する。
会えない距離の人の小さな叫びが電波に乗って深い夜を揺らした。
散ちた葉をひとつひとつ抱き上げて、いつかあの人が静かに揺れる水面のように呟いた願いと繋げてみる。
トリックかのようなパズル。
バラバラでも。
二つの掛け合い、
あの人が零した瑞々しい葉と、
小さなパズル。

それでも愛しいとあの人は家族を願う。